戦後、写真界における初めてのブレイクスルーとなったのがズミクロンレンズでした。革新的なランタンクラウンガラスを用い、放射性トリウムを使わずに製造されたこのレンズは、シャープネス、コントラスト、明瞭度において新たな基準を打ち立て、以後何十年にわたって主力レンズとして君臨することになります。
オスカー・バルナックの死後、ヴィルヘルム・“ヴィリー”・シュタインは写真機設計部門の責任者に任命されました。彼は、精密さ・シンプルさ・人間工学に重点を置いた設計思想で、現代カメラの進化に大きな影響を与えました。シュタインの技術革新への情熱と、卓越したユーザー視点。それは今日もライカを特徴づける資質であり、のちに「ライカMシステム」が成功を収める礎となったのです。


M型ライカなら、場面にすっと入り込んで写真を撮り、何ひとつ壊すことなくその場を離れることができます。– マット・スチュアート(2024年)
